歯ぐきが腫れたときに確認すること:腫れの形、原因、自宅と歯科での対処
歯ぐきが腫れるのは、多くの場合プラークと歯石に対する炎症反応であり、疾病管理庁(KDCA)は歯ぐきの腫れを歯周病の代表的な症状に挙げています。歯ぐき全体が赤く腫れて歯みがきで出血する場合は歯肉炎、一か所が丸く膨らんで押すと痛んだり膿が出たりする場合は、歯ぐきの中に膿がたまる歯周膿瘍の可能性があります。歯周病は膿瘍に進むまで痛みが少ないため、腫れが引いても治ったとは限らず、繰り返す腫れは歯科で原因を確認する必要があります。
要点
| 歯ぐきの腫れの意味 | 歯ぐきの腫れは歯周病の代表的な症状です (出典: 疾病管理庁 国家健康情報ポータル) |
|---|---|
| 歯ぐきの色の変化 | 炎症によるもので、軽い歯周病にも重い歯周病にも現れます (出典: 疾病管理庁 国家健康情報ポータル) |
| 痛みと進行 | 歯周病は通常痛みがなく、膿瘍に進まない限り痛みは少ないです (出典: 疾病管理庁 国家健康情報ポータル) |
| 急性歯周膿瘍の様子 | 歯根の横の歯ぐきが楕円形に盛り上がり、押すと歯ぐきの縁から膿が出ることが多いです (出典: ソウル大学病院 医学情報) |
| スケーリング後の変化 | 腫れていた歯ぐきが引くにつれて、歯が長く見えたりぐらつく感じがしたりすることがあります (出典: 疾病管理庁 国家健康情報ポータル) |
歯ぐきはなぜ腫れるのですか?
歯と歯ぐきの境目にたまったプラークの中の細菌が毒素を出すと、歯ぐきは細菌に対抗するために血管を広げ、免疫細胞を集めます。この過程で歯ぐきの組織に血液と体液が集まり、赤くふっくらと腫れます。腫れた歯ぐきはもろくなり、わずかな刺激でも出血します。
疾病管理庁は、思春期・月経・妊娠などのホルモン変化、糖尿病や白血病などの血液疾患、一部の降圧薬・抗けいれん薬・免疫抑制薬・経口避妊薬も歯ぐきの状態に影響しうると説明しています。こうした要因があると、同じ量のプラークでも腫れが大きく出ることがあります。
腫れの形は、炎症がどれくらいの期間、どれくらい深く続いていたかによって変わります。数日のうちにできた腫れは鮮やかな赤色で柔らかく、出血しやすい傾向があり、長く続いた炎症では歯ぐきが暗赤色になったり、厚く硬くなったりすることもあります。疾病管理庁も歯ぐきの色の変化を炎症のサインとして説明しています。
腫れの形から何が推測できますか?
腫れの範囲と形は原因を絞り込む手がかりになります。ただし以下の区分は参考であり、正確な診断は歯周ポケット検査とレントゲン写真で行います。
- 複数の歯の歯ぐきが均一に赤く腫れ、歯みがきで出血する:プラークによる歯肉炎の可能性
- 一本の歯の横の歯ぐきが丸く盛り上がり、押すと痛む、または膿が出る:歯周膿瘍の可能性
- 歯根の先のあたりの歯ぐきに小さな膿の袋ができる:神経側の炎症に由来する膿瘍の可能性
- 一番奥の奥歯の周りだけが腫れ、口を開けにくい:生えきっていない歯の周囲の炎症の可能性
- 痛みなく歯ぐきが厚くなり、歯を覆うようになる:薬やホルモンの影響の可能性
歯ぐきが腫れたとき、自宅ではどうすればよいですか?
腫れた歯ぐきが痛くても歯みがきをやめず、やわらかい歯ブラシで歯ぐきの境目をやさしく磨いてプラークを減らします。デンタルフロスや歯間ブラシは、歯ぐきに無理に押し込まず、歯の側面に沿ってゆっくり動かします。
腫れた部分を指や針で押して膿を出したり、塩でこすったりすると、傷や感染を悪化させるおそれがあるので避けます。飲む歯ぐき薬やうがい薬で一時的に腫れが引いても、原因である歯石が残っていれば再び腫れるため、自宅でのケアは歯科に行くまで悪化を防ぐ程度と考えてください。
歯科では腫れた歯ぐきをどのように治療しますか?
歯科では、歯ぐきの色と形、出血、歯周ポケットの深さ、歯の動揺を検査し、レントゲン写真で歯槽骨を確認します。歯肉炎ならスケーリングとブラッシングの修正で腫れが引き、歯ぐきの深い部分に歯石がある場合は、根の表面をなめらかに整える歯根面滑沢術(ルートプレーニング)を行います。
膿がたまった歯周膿瘍では、歯石と炎症の原因を取り除き、膿の勢いが強いときは抗菌薬を併用することもあります。急性の膿瘍は処置と薬で早く改善することがありますが、慢性化して繰り返す場合は、歯ぐきを開いて炎症組織を取り除く手術が必要になることがあります。薬のせいで歯ぐきが厚くなった場合は、処方した医師と相談して薬の調整を検討します。
急いで受診すべき腫れはどのような場合ですか?
腫れが歯ぐきの外へ広がるサインがあれば、定期検診を待たずにすぐ受診してください。息をしたり飲み込んだりするのが難しいほど腫れが急に大きくなる場合は、救急外来を受診します。
- 頬、あごの下、目の下まで腫れが広がる
- 熱が出る、体がだるい、あごの下にしこりを感じる
- 口が開けにくい、または飲み込むときに痛む
- 腫れた部分から膿が出続ける
- 歯が急にぐらつく、または浮いた感じがする
よくある誤解と事実
誤解: 歯ぐきの腫れが引けば治ったということだ
歯周病は、痛みや腫れが良くなったり悪くなったりを繰り返しながら静かに進行することがあります。原因である歯石が残っていれば再び腫れます。
誤解: 腫れた歯ぐきは塩でこするとおさまる
腫れた歯ぐきをこすると傷がついて炎症が悪化するおそれがあります。腫れを減らすのは、プラークと歯石を取り除くことです。
よくある質問
歯ぐきが腫れているのに痛くありません。大丈夫ですか?
疾病管理庁は、歯周病は通常痛みなく進行し、膿瘍に広がるまで痛みが少ないと説明しています。痛くないからといって軽いとは限らないため、腫れが繰り返すなら検診を受けてください。腫れが出たり引いたりを繰り返している間にも、歯槽骨は少しずつ減ることがあります。
疲れると歯ぐきが腫れるのはなぜですか?
体が疲れると歯ぐきの炎症を抑える力も落ち、普段からあった軽い炎症が腫れとして現れやすくなります。疲れるたびに腫れるなら、歯ぐきにすでに炎症と歯石があるというサインなので、スケーリングを受けて原因を減らしてください。忙しい時期ほど、寝る前の歯みがきとフロスだけは欠かさないことが、腫れを防ぐ最も現実的な方法です。
歯ぐきが腫れたとき、鎮痛剤を飲んでもよいですか?
一時的に痛みを和らげることはできますが、腫れの原因を取り除くことはできません。薬を飲んで痛みが減っても歯科の診察は受ける必要があり、ほかの薬を飲んでいたり持病があったりする場合は、薬剤師や医師に相談して選んでください。
スケーリングの後に、かえって歯ぐきが腫れました。
施術直後は歯ぐきが敏感で、しばらく腫れたり痛んだりすることがあります。疾病管理庁は、施術後に歯ぐきが腫れたり痛んだりした場合は歯科で追加の処置を受けるとよいと案内しているので、数日たっても腫れが変わらなければ再度受診してください。
腫れた歯ぐきが歯を覆うほど厚くなりました。
炎症が長く続いている場合や、一部の薬やホルモン変化が歯ぐきに影響した場合が考えられます。飲んでいる薬のリストを持参して歯科で原因を確認し、薬が関係していそうなら処方した医師に相談してください。