歯みがきで歯ぐきから血が出るとき:磨き続けるべき理由と正しい方法
歯みがきのときに歯ぐきから血が出る最も一般的な理由は、歯と歯ぐきの境目に残ったプラークが起こした歯ぐきの炎症で、疾病管理庁は、歯みがきのときの出血があれば歯周疾患の可能性が高いと見ています。血が出るからといって磨くのをやめると、プラークがさらにたまるので、力を抜いて歯ぐきの境目を丁寧に磨く方法に変えて、磨き続けるのが正解です。それでも出血が続くなら、歯ブラシでは取れない歯石が残っている可能性があり、スケーリングが必要です。
要点
| 歯みがき時の出血の意味 | 歯みがきや食事のときに血が出れば、歯周疾患がある可能性が高くなります (出典: 疾病管理庁 国家健康情報ポータル) |
|---|---|
| 歯ぐきのためのブラッシングのコツ | 歯ブラシを歯ぐきに密着させてから、歯と歯ぐきが接する部分から磨きます (出典: 疾病管理庁 国家健康情報ポータル) |
| ブラッシングの回数と時間 | 1日2回以上、就寝前は必ず、鏡を見ながら2分以上 (出典: 疾病管理庁 国家健康情報ポータル) |
| 歯ブラシの交換 | 約3か月ごと、毛が大きく曲がったり折れたりしたらすぐに (出典: 疾病管理庁 国家健康情報ポータル) |
| 歯石の除去 | 歯石はブラッシングだけでは完全に取り除きにくく、歯石除去が必要です (出典: 疾病管理庁 国家健康情報ポータル) |
歯みがきのときに血が出るのはなぜですか?
健康な歯ぐきは引き締まった淡いピンク色をしていて、普段のブラッシング程度では血が出にくいものです。プラークがたまって炎症を起こした歯ぐきは赤く腫れ、血管が広がっているため、歯ブラシの毛がかすめるだけでも血がにじみます。そのため、歯みがき時の出血は、ほとんどの場合、歯ぐきがすでに炎症の状態にあるというサインと考えます。
もちろん、強く磨きすぎたり、硬い歯ブラシを使ったりすると、健康な歯ぐきにも傷がつくことがあります。ただし、そうした出血は一、二か所に限られ、傷が治れば止まるので、歯みがきのたびに何か所もで血が出るなら、ブラッシングの強さより炎症を先に疑います。
血が出ても歯みがきを続けるべきですか?
続けるべきです。血が出る場所を避けて磨くと、まさにその場所にプラークがさらにたまり、炎症が長引いて出血も長く続きます。力を抜いて、同じ場所をやさしく丁寧に磨くことが大切です。
ブラッシングを変えた直後の数日は、むしろ血が多く見えることがありますが、プラークがきちんと取れ始めると炎症が治まり、出血も徐々に減るのが一般的な流れです。このとき、デンタルフロスや歯間ブラシで歯と歯の間まであわせて磨いてこそ効果が出ます。
出血が続く間は、歯みがきの後に鏡でどの場所から血が出ているかを確認しておくとよいでしょう。毎回同じ場所から出るなら、その場所を磨く角度を変えてみて、数日たってもその場所だけ出血が続くなら、歯石や詰め物の問題のように、歯ブラシでは解決できない原因がないか歯科で確認します。
歯ぐきを守るブラッシングはどうしますか?
疾病管理庁は、歯ブラシを歯ぐきに密着させてから、歯と歯ぐきが接する部分から磨くことが重要だと説明しています。歯ぐきの境目は、プラークが最も残りやすく、歯周病が始まる場所だからです。
すべての歯の外側、内側、噛む面を残さずに磨き、特に奥歯の部分や上あご側、舌側の面は歯ブラシが届きにくいので、鏡を見ながら確認します。
- 毛先を歯と歯ぐきの境目に軽く当てる
- 強くこすらず、短く振動させるように動かす
- 前歯の内側は歯ブラシを立てて磨く
- 一番奥の奥歯の後ろ側まで磨く
- 1日2回以上、就寝前は必ず、2分以上磨く
歯ブラシと歯みがき剤はどう選べばよいですか?
歯ブラシのヘッドは、大きすぎず小さすぎず、歯1~2本を覆う大きさがよいでしょう。歯ぐきが敏感で血が出やすいなら毛のやわらかい歯ブラシが楽で、歯ブラシは約3か月ごとに替え、それより前でも毛が曲がったり先が折れたりしたらすぐに交換します。すり減った歯ブラシはよく磨けず、かえって強くこすってしまいます。
食品医薬品安全処は、歯ぐきの病気(歯肉炎・歯周炎)の予防には、塩化ナトリウム、酢酸トコフェロール、塩酸ピリドキシン、アラントイン類が入った歯みがき剤を案内し、むし歯予防にはフッ素1,000ppm以上の歯みがき剤を勧めています。どの歯みがき剤でもプラークを取り除くのはブラッシングなので、歯みがき剤の選択より磨き方が優先です。
きちんと磨いているのに血が出るときはどうしますか?
丁寧に磨いているのに同じ場所から血が出続ける場合は、歯ブラシでは取れない歯石が歯ぐきの境目や歯ぐきの下に付いている可能性が高くなります。そのときはスケーリングで歯石を取り除かないと、炎症が治まりません。満19歳以上は、年1回のスケーリングに健康保険が適用されます。
出血とともに、歯ぐきが下がる、歯がぐらつく、膿が見えるといった場合は、歯周病がさらに進んでいる可能性があるため、スケーリングより深い歯ぐきの治療が必要かどうか診察を受けます。スケーリングの後も歯みがきが以前と同じだと、プラークがすぐにまたたまるので、歯科で磨き方を直接確認してもらって直していくことが、再発を減らす道です。
よくある誤解と事実
誤解: 血が出たら数日間歯みがきを休むほうが歯ぐきが治る
歯みがきを休むとプラークがたまって炎症がさらにひどくなります。やさしく磨き続けると、出血は減っていきます。
誤解: 強く磨いて出た血だから、気にする必要はない
歯みがきのたびに何か所もで繰り返す出血は、ほとんどが歯ぐきの炎症が原因です。疾病管理庁は、歯みがき時の出血を歯周疾患の最初のセルフチェック項目に挙げています。
誤解: 電動歯ブラシに替えれば血は出なくなる
歯ブラシの種類より、歯ぐきの境目をきちんと磨けているかと、歯石が残っているかが大切です。歯石はどんな歯ブラシでも完全には取り除けません。
よくある質問
朝、最初に歯をみがくときだけ血が出ます。
夜の間にプラークがたまり、口の中が乾いているので、朝の歯みがきのときに出血がよく見えることがあります。就寝前のブラッシングとフロスを丁寧にすると朝の出血も減ることが多く、続くなら歯ぐきの状態を診察してもらいます。
1日に何回みがけばよいですか?
疾病管理庁は、1日2回以上フッ素入りの歯みがき剤でみがき、就寝前のブラッシングは必ずするよう案内しており、歯周病予防のために1日3回以上、正しい方法でみがくことを強調することもあります。回数と同じくらい大切なのは、1回みがくときに歯ぐきの境目を残さず磨くことです。
血が出るとき、塩水でうがいすると役に立ちますか?
うがいは口の中をさっぱりさせることはできますが、歯に付いたプラークをはがすことはできません。出血を減らす要はブラッシングとフロス、そして必要なときのスケーリングです。うがいで出血が一時的に減ったように見えても、炎症の原因が残っていればまた血が出るので、うがいはブラッシングの代わりにならない補助手段としてだけ使います。
みがいた後、唾に血が混じる程度なら大丈夫ですか?
量が少なくても繰り返すなら、歯ぐきの炎症があるという意味かもしれません。痛みがなくても歯周病は静かに進むことがあるので、検診で歯周ポケットの深さを確認してもらうのがよいでしょう。
子どもが歯みがきのときに血が出ます。
子どももプラークがたまれば歯ぐきに炎症が起こります。小学生以下は、保護者がそばで歯みがきを確認して手伝うことが勧められているので、歯ぐきの境目まで磨けているか仕上げみがきをしてあげ、続くなら歯科検診を受けます。