顎関節症の症状ガイド:耳の前の痛みから頭痛・歯の摩耗まで
顎関節症の症状は、大きく痛み、あごの運動制限、関節雑音の3つに分かれます。疾病管理庁(KDCA)は、最もよくある症状を、噛むときやあごを使うときに強くなる痛みと説明しており、痛みは主に咀嚼筋、耳の前、顎関節で感じられ、頭や顔に広がることもあります。歯ぎしりなどの習慣、痛みのない咀嚼筋の肥大、異常な歯の摩耗が一緒に見られる場合もあるため、症状をまとめて見る必要があります。
要点
| 最もよくある症状 | 噛むなど、あごを使うときに強くなる痛み (出典: 疾病管理庁) |
|---|---|
| 痛みを感じる場所 | 咀嚼筋、耳の前の部位、顎関節(あご・耳・頭・顔に広がる) (出典: 疾病管理庁) |
| 一緒に見られることがある所見 | 歯ぎしり、痛みのない咀嚼筋の肥大、異常な歯の摩耗 (出典: 疾病管理庁) |
| 一次性の顎関節症から除外 | 神経・血管・感染・腫瘍が原因で生じた痛み (出典: 疾病管理庁) |
| 症状の経過 | 自然によくなったり、よくなったり悪くなったりを繰り返したりすることもある (出典: 疾病管理庁) |
顎関節症で最もよくある症状は何ですか?
最もよくあるのは痛みです。食べ物を噛んだり、あくびのように口を大きく開けたりするときに、耳のすぐ前が痛んだり、頬やこめかみのあたりの咀嚼筋がこわばり、押すと痛んだりする形で現れます。
痛みがあごにとどまらず、耳、頭、顔全体に広がるように感じられることがあります。国民健康保険公団(NHIS)の案内にあるように、あご、耳、頭、顔の痛みをあわせて訴えるのが一般的なので、どこが先に痛んだかを覚えておくと診察の助けになります。
あごの音や開口制限は何を意味しますか?
口を開け閉めするときのカクッという音や、ジャリジャリと砂をこするような音は、関節雑音と呼ばれ、顎関節症の主な徴候の一つです。あごの音だけで、痛みや不快感がない場合もあるため、音だけで治療するかどうかは決めません。
口が最後まで開かない、開けるときにあごが片側に曲がる、途中で引っかかってから越えるような感じがある場合は、あごの運動制限に当たります。音が出ていたのに、ある日音が止まって口が開きにくくなったなら、関節内の構造が変わった可能性があるため、診察を受けるのがよいでしょう。
疾病管理庁は、あごの形の非対称も、顎関節症で現れる可能性のある症状として紹介しています。口をゆっくり開けるときに、下あごの真ん中が片側に寄らないかを鏡で確認しておくと、診療のときに説明しやすくなります。
頭痛や耳の痛みも顎関節が原因のことがありますか?
疾病管理庁は、顎関節症を、顎関節そのものの障害と、緊張型頭痛を含む頭・首の筋肉の障害で構成されると説明しています。こめかみのあたりの咀嚼筋が緊張すると、頭の横が締めつけられるような頭痛として感じられることがあります。
顎関節は耳のすぐ前にあるため、関節の痛みを耳の奥の痛みとして感じる場合もあります。耳の検査で異常がないのに、噛むときに耳の前が痛むなら、顎関節側の原因を確認してみる価値があります。
顎関節症はほかの病気とどう見分けますか?
神経、血管、感染、腫瘍のように、筋肉と関節以外の原因で生じた顔の痛みは、一次性の顎関節症とは見ません。むし歯や歯ぐきの炎症、副鼻腔炎、耳の病気も同じような部位に痛みを起こすことがあるため、診察でこれらもあわせて確認します。
顎関節症かどうかは、問診、身体検査、必要な画像検査、生活環境と心理状態の評価を総合して判断します。熱が出る、顔が腫れる、感覚が鈍くなるなど、顎関節症では説明しにくい症状は、別に伝える必要があります。
- 顔が腫れて熱が出るとき
- 顔や唇の感覚が鈍くなるとき
- 体重減少や触れるしこりが一緒にあるとき
顎関節の症状はどう記録するとよいですか?
顎関節症の症状は、自然によくなったり、よくなったり悪くなったりを繰り返したりすることもあるため、診療当日は症状が弱いことがあります。あごの症状を数日から数週間、簡単に書いておくと、医療スタッフが寄与因子を見つけるのに大いに役立ちます。
- 痛みの部位と強さ(0〜10点)、1日のうち強い時間帯
- 口が開く程度(指が何本入るか)
- 音が出る側と音の種類
- 症状を悪化させた食べ物、姿勢、ストレスのかかる状況
よくある誤解と事実
誤解: あごから音が出たら、必ず顎関節症だ。
関節雑音は主な徴候の一つですが、痛みや機能制限がなく音だけの場合もあります。痛みや運動制限とあわせて総合的に判断します。
誤解: 顎関節症は、あごだけが痛む病気だ。
疾病管理庁は、あご、耳、頭、顔の痛みと、緊張型頭痛を含む頭・首の筋肉の問題が一緒に現れることがあると説明しています。
よくある質問
朝起きるとあごがこわばるのですが、顎関節症ですか?
睡眠中に歯ぎしりや食いしばりの習慣があると、朝に咀嚼筋がこわばることがあります。こうした症状が繰り返されたり、昼まで続いたりするなら、歯科で筋肉と関節の状態を確認してもらってください。
顎関節症の症状が片側だけに現れることもありますか?
両側ではなく、片側の関節や筋肉にだけ症状が現れる場合もあります。片側だけで噛む習慣があると、その側がより疲れることがあるため、噛む習慣もあわせて点検します。
歯がすり減っていることも、顎関節と関係がありますか?
疾病管理庁は、異常な歯の摩耗が顎関節症に伴うことがあると説明しています。歯ぎしりで歯がすり減る場合があるため、歯科で摩耗の様子もあわせて見ます。
顔が片側だけ大きくなったようですが、関係がありますか?
痛みがなくても、咀嚼筋が大きくなる所見が顎関節症と一緒に見られることがあります。筋肉の肥大が疑われるなら、日中に歯を強く噛みしめる習慣があるか、自分で観察した内容を持って診察を受けてみてください。
症状がなくなったら、治療をやめてもよいですか?
症状は上下することがあるため、一時的によくなっただけかもしれません。顎関節の治療中なら、自分の判断でやめるより、次の診療のときに経過を伝えて計画を調整してください。